Tim Joel

東部台11線上に所在する都蘭村落は、外国人移住者が多いことで知られています。中には料理の腕が確かなフランス人のシェフや音楽に専念するオランダ人のギタリスト、手工芸品制作に長けたフランス人のアーティストなどがおり、それぞれが現地の文化を変えない前提のもと、平凡で素朴だった都蘭を賑やかに盛り上げてきました。

2010年の10月10日、台東へ遊びに来ていたイギリス人の画家Timは都蘭旧糖場付近にて、視界の利かない悪天候により木に衝突してしまい足の骨を折ってしまいました。本来この事故は彼にとって人生最大の危機のはずが、病院に送り込まれた時、彼は忘れ難い台東の女性と出会いました。その女性こそが後のTimの妻となる方であり、その当時は病院の看護師として勤め、二人はそういったきっかけで出会い最終的には人生を共に歩むことを決め、Timもただの観光客から住民になり、台東を離れることはなくなりました。

都蘭へ辿り着く前、Timは台北で生活しており、2002年より絵を描きながら台湾を巡り、初めて台東に辿り着いた時からここの美しい風景に魅かれ、台北に戻っても記憶の中の東海岸の絶景を忘れられず、台東へ移住することを決めました。「都会とは違った生活を送りたかったのです。台東の山や海、太陽そして天気まで、すべてが気に入ったので、絶対にここで生活すると決意しました!」と、とても聞き心地のいいイギリス訛りでTimは真剣に台東への熱意を語ります。「本当にここの人々や静かな環境が好きです。」芸術家たちが好むような、心が落ち着き、インスピレーションを活かせるような場所がここにあります。自然に囲まれた海辺の小屋、扉を開けばそこには広々とした太平洋があり、大自然の平和・ハーモニーや積極的なエネルギーはTimの作品にさらなる活気をもたらし自然な熱情が躍動し、一枚一枚の美しい作品が東部特有の景色に囲まれ完成されていきます。

Tim Joel

台湾に来てからかれこれ10数年もの時間が過ぎますが、Timは自分の中国語が全く進歩していないことを自嘲し、近年台東での英語環境の整備の推進に対して、非常に喜ばしいことだと思いつつも、「逆にこちらに住んでいる外国人たちが頑張って中国語を勉強し環境に溶け込むべきだと思っています!」と、語っています。一般的に暗い印象のイギリス人とは違い、Timは楽天的な一面があり、自分のこの土地に対する熱意を絵画で人々に伝える一方、彼はインターネットで仲間を集めて都蘭のビーチ清掃活動に取り組んでいます。自分が家として愛して来た場所が、大量のガラス片や破けた漁網・ペットボトルなどのゴミにだんだん溢れていくことが見るに耐えなかったTimは、フェイスブックでONLY SOLUTIONSというイベントを立ち上げ、地元の多くのお店の方々やサーファー、観光客から多大な反響を得て、このイベントを通して人々にビーチの環境問題をもっと重視してもらいたいと願っています。この先都蘭に移住してくる外国人や既にこちらで暮らしている方に対し、お店を立ち上げてお金を儲けることだけでなく、このような形でこの土地のためになる実質上の努力もしてもらいたいと願うものです。

「私の両親はイギリスの都蘭に似ている場所で暮らしています。Mouseholeといった場所で、綺麗な海や緑にあふれる田園風景があるので、私の親も都蘭へ訪れた際はとても気に入ってくれました!」Timの都蘭に対する愛は遥か遠くのイギリスの家族までにも届き、ご両親は台東に訪れた際、沿岸のいろんな観光スポットにも足を運び、台東の美しき山や海の景色は彼らの心に焼き付けられました。そして都蘭の海辺がいつまでも美しい状態であり続けるため、Timはいまでも仲間を募集しながら綺麗なビーチを守り続けています。もし、都蘭に訪れた際に絵の具を持った外国人が海辺や麓で絵画しているのを見かけたら彼にエールを送り、都蘭の海のためにされて来た努力に感謝の気持ちを伝えてください。