2017台湾オープン・オブ・サーフィンが12月3日に台湾・台東県の金樽海岸にて開催されました。この大会は、台湾・台東県の第7回目の国際サーフィン大会となりましたが、今年最大の見所は、台湾初のオープン・ワールド ロングボード チャンピョンシップ(WLC)が金樽海岸にて同時に開催されたことです。試合レベルは、過去最高のものとなり、金樽海岸では世界各地のサーフィン選手らが波の高さを競い合いました。

Mark新西蘭衝浪教練

ニュージーランドから台湾・台東県へ移住し、現在、台東県でサーフィンのコーチをしているサーフィンを愛して止まないMarkにとって、この試合が開催されたことはとても嬉しいことでした。また、彼は「東河地区には、若くてサーフィンが上手なサーファーがたくさんいます。プロの訓練を受ければ、将来的には台湾代表として国際サーフィン大会で素晴らしい成績を収めるはずです!」と語っています。東部海域での長時間の観察を経て、Markは、台東県がこの自然を活かして、地元のサーファーを発掘し、サーフィン選手の育成に力を注いたほうが良いのではないかと考えています。

2002年、Markの台北ビジネス旅行が終わりに近づいたころ、人が少なく美しい海岸線があると噂の自然に囲まれた台東県を訪れようと思い立ち、彼は、その場で台北発花蓮行きの片道チケットを買い、花蓮から台東へバイクで向かいました。そして、気がつけば台東で2週間もの時間を過ごしていました。

彼は、当時を振り返り「当時は、台東にはまだバックパッカーはいませんでした。民宿はもちろん、サーフィンの店も無く、海でサーフィンをしている人もいませんでした。しかし、友達はあっという間にできたんです!」と話し、そして、最後に「あの頃は、みんなお金を稼ぐことに興味がなかったのでしょう」と付け加え、笑っていました。台東での最初のめぐり逢いを思い出し、あたたかい気持ちになったのでしょう。その後、Markは、現在の奥様、Kiteと出会い、台東との結びつきをさらに深めて行きました。

台東への短期訪問後、Markは再び上海、香港、そして台湾など各地を飛び回る日々を過ごしていました。その間、二人の子宝にも恵まれましたが、子供たちと過ごす時間が少なく、この忙しい生活が本当に自分の望むものなのだろうかと考えるようになりました。その後、Markはニュージーランドへ戻り、台湾・台東県へ定住を真剣に考えるようになり、最終的に、夫婦揃って台東県へと移り住み、今後の人生をこの地で歩んでいこうと決めました。「子供たちには、中国語を習ってほしいと思っていました。台東は治安も良く、ここの人々は親切な人ばかりで、生活しやすい場所です!」とMarkは話しています。もちろん、彼は大好きなサーフィンを忘れたりはしていません。台東県で英語を教えながら、サーフィンのコーチをし、また、自分の農地では、パーマカルチャー農法で野菜や果物、そしてハーブなどを育て、毎日を忙しくも楽しく過ごしています。「サーフィンは季節を選びます。もちろん夏場はサーフィンにはピッタリの季節ですが、冬場のサーフィンクラスは少なくなります。だから、自分の農地を経営して、母がニュージーランドで育てているハーブの育成方法を引き継ぎ、自然に近い生活を送りたいと思っています。」とMarkは話していました。

2002年から現在まで、Markは台東の変化をずっと目にしてきました。「現在では、多くの試合が台東で開催されるようになりました。以前はほとんどなかった民宿も、ホテルもどんどん増えています。私たちが台東へ越してきた当初は、ここでのビジネスをどのように展開してお金を稼ごうかと頭を悩ましていたくらいですから!」とMarkは話しています。彼は、少しずつグローバル化していく台東県をとても頼もしく思っており、また、これは台東県にとっての挑戦であると考えています。台東県の店や民宿業者が如何に観光産業で地位を築きあげ、かつ過度な商業化をせずに台東県の自然資源を守ることができる絶妙なバランスを見つけ出して発展を遂げること、そして将来的に台東県が海外旅行客を虜にし続けることができるかが重要な要素になります。

Mark新西蘭衝浪教練

Mark
「教育も非常に重要なキー・ポイントです。子供が良い教育を受けられれば、もっとたくさんの人がこの地に魅力を感じ、定住を希望するでしょう。」台東へ引っ越してから、Markと子供たちが一緒に過ごす時間は増え、2人の子供たちは、サーフィンができるようにもなりました。また、「残念なことに、台東県の小学校でプールがある学校は1校しかありません。もっとたくさんの小学校プールがあれば、さらに良いと思います!」とMarkは話します。心の底からこの台東の土地を愛するが故に無限の願いや期待がどこまでも湧き続けるのでしょう。Markが非常に気にかけているのは教育分野です。しかし、何よりも彼が子供たちに伝えようとしているのは、どのように土地を尊重するかということと、そして大自然との和諧共存の核心価値についてです。この観念を共用することで、台湾・台東県がピュアで和諧的でありつづけ、また、台湾・台東県の独特な魅力をもっとたくさんの人々に知ってほしいと願っています