Taitung Times Vol.03.2021 - time for taitung
おかげさまで殿堂入り 「2021年、最も居心地の良い地域」首位獲得

あなたが旅に求めているものはなんでしょう。ひとときの安らぎだったり、スリリングな体験であったり、あるいはアットホームで寛げるスペースだったり、それぞれ違いますよね。そんな人それぞれのニーズに応えられるのが、台東です。ここには感動を与える絶景やグルメ以外に、現地の人々の人情厚い面にも触れることができます。ホテルでも民宿でも、迎えてくれる笑顔は暖かく、レストランや屋台を問わず、おいしい食べ物に出会えることに間違いないです。さらに原住民族や漢民族、客家民族など様々な文化を体験したり学んだりすることができ、必ず新しい出会いがあなたを待っております。
そしてこの度、台東県は世界最大の宿泊予約サイト:Booking.comのユーザーアンケートで「2021年世界で最も居心地の良い地域」第一位に輝きました。ここの宿泊施設自体やスタッフのクオリティ、ここで得られる体験、そしてこの土地に住む人々の暖かさや顧客に対するおもてなしがご来訪になられた数百万人にも及ぶ観光客に愛され、世界の中で最も憧れの観光地に選ばれました。

台東は台湾原住民族の比率が一番多い県であり、いろいろな民族で構築されているこの地で各種の異なる伝統と文化を感じられる事から近年沢山の外国人が台東旅行に来るようになり、その中で定住を選択する人も多く、台東は多元化社会であることの証でもあります。県長饒慶鈴は就任後、台東を「真、善、美」な観光地としてブランド化する事を打ち出し、純粋で汚れのない環境、善良純朴な民風、風光明媚な山水を売りに国外観光客の誘致を行なっています。近年県政府は様々な国際観光イベントを開催する他、店舗の二言語化を積極的に促進し、観光客にやさしい旅行環境作りに励んでいます。また有機産業関連の観光事業も進めており、農遊体験、部落旅などそれぞれ違う観光を通じて台東への理解を深めてもらえたらと思います。台東ならではのこのスローライフスタイルを体験し、この地に潜む文化を探ってみれば、きっと記憶に残る美しい旅になることでしょう。
誰もが楽しめる 関山の大根収穫体験
	台東県の北に位置し、鹿野郷と池上郷の間にある関山鎮。人口はわずか8500人で、台湾でも唯一人口が1万人を満たさない郷級行政区になります。ここも他の台東県内の町と同じく、原住民族や漢民族、そして客家民族が共に生活されております。交通の利便性にも優れており、国道台9線・台20線・県道197がある他、電車でもたどり着くことができます。有名な農産品といえば池上と同じくお米であり、『米国学校』と言うお米についての知識を沢山得られ実際に購入することもできる街の駅的な場所もあります。

	外向きの農産品はお米ですが、住民が好んでやまない不可欠なもう一つの農産品が大根です。スープに入れたり大根餅にしたり、日常的に大量に食されておりますが、特に客家民族の方にとってソウルフードと言っても過言ではない干し大根の原料でもあるため、非常に大きな面積で栽培されています。大根は食材のみでなく、文化でもあります。そのような文化を広めるべく、客家委員会と台東県政府や水保局と関山鎮が一丸となって開催したイベントが『関山大根祭り』。10年前から毎年の一月末に開催されるようになったこのイベントでは大根収穫体験をメイン行事として、毎年多くの方々が県内や他の街から参加にこられます。

収穫体験用に準備された田んぼはおよそ3ヘクタールあり、数百人の方が集まって一斉にスタートを切ります。掘り慣れている上級者が多く、実際体験してみるとスピードを問われる競技みたいな感じもしますが、気軽に参加することももちろんできます。近年では客家文化に因んで客家語ゲームや客家歌謡のパフォーマンス、そしてグルメコーナーや干し大根を作る体験もあり、バリエーションがとても豊かなイベントになっていますので、子供を連れて文化体験をするのもよし、カップルで一味違ったデートをするのもいいと思います。おかげさまで十周年を迎えましたが、これからももっと沢山の方に関山の大根に因んだ文化を知ってもらうべく、もっともっとこのイベントを盛り上げていきたいと思います。ぜひ関山まで足を運んでいただき、客家スタイルの様々な大根料理を口にしてみてください。
お釈迦様の頭に見える果物 台東名産:バンレイシ、アテモヤ

台東の農産品といえば、皆様は何を思い浮かばれますか?多くの方が日本統治時代に皇室献上米として扱われていた池上米や原住民族の主食:アワを思い浮かべるかもしれませんが、実は台東県にはもう一つ、17世紀にオランダ人によって持ち込まれた果物:バンレイシ(別名:釈迦頭、台湾では『釈迦』と呼ばれています)があり、台湾で一番美味しいバンレイシの生産地がここです。白いシャーベット状やクリーム状の果肉の中に大豆ほどの大きさの黒い種子が複数入っており、甘味がとても強く、ねっとりした果肉の中には砂糖の粒を噛むような食感も味わえます。熟してからが食べごろですが、形が崩れやすく長期保存にも向いていない為、流通がほとんど国内や中国と言った近場のみに限られていました。しかし近年では-50度程度で急速冷凍し、食べる前に自然解凍することで甘さや食感を保てる技術がようやく叶い実用され、2018年より日本にも輸出されるようになりました。

そして台東のもう一つの誇り、釈迦頭とチェリモヤを掛け合わせた品種:アテモヤ。本来はアメリカのフロリダ州で改良された品種であり、食感や風味がパイナップルに似ていることから台湾ではパイナップル釈迦頭と呼ばれています。甘みだけの釈迦頭に比べると程よい酸味とほのかな香りを兼ね備えているため、近年栽培され始めとても人気が出ました。一見釈迦頭にも見えますが、アテモヤの皮は一枚に繋がっており、表面の凹凸が鱗状の釈迦頭とはやはり違いがあります。栽培期間が釈迦頭に比べ短く、栽培自体も難易度が釈迦頭より高いため高級品種として扱われております。

運搬の問題がやっと解決され、もっとたくさんの日本の方々にも味わってもらおうと思った間際に襲いかかってきたコロナ禍。輸出が困難になり、このままでは農民の努力も台無しになってしまいそうでしたが、幸いなことに国内での売れ行きがとても良く、他の自治体と連携をとりながら当面の問題を解決することができました。おいしいバンレイシが輸出される日まで、もうしばらくお待ちくださいませ。
イベント予告

三月
・トビウオ祭
・客家桐の花フェスティバル
・第8回鹿野マラソン

四月
・2021年チャレンジ台湾 トライアスロン
・海端郷ブヌン族「射耳祭」
・郷長盃全国原住民伝統弓矢コンテスト

五月
・三仙台ナイトツアー
・小野柳ナイトツアー
・2021年金剛マラソン
・緑島長泳大会

※新型コロナウイルスの関係により変更がある可能性があります。詳しくは各主催者のホームページなどでご確認ください。