ここから進もう 南廻芸術祭

人の数だけアートのスタイルがある、これは過言ではないと思います。何かを作り出す、そういった創造意欲は全ての文化にあり、国によっても全く違います。今年の南廻芸術祭も民族や年齢を問わず、人々をつなぐアートの力を今回は紹介したいと思います。

このプロジェクトでは台東県の南側、南廻エリアの海岸沿いにインスタレーションを設置するべく14名の芸術家を招きました。南廻とは台東県と屏東県をつなぐ重要なエリアで、主にパイワン族が暮らしており、ここにしかない独特な雰囲気があります。そして今回設置されるインスタレーションはここに住む人々のユニークなライフスタイルや文化からインスパイアされた作品がズラリと並べられています。例えば、この風光明媚で様々な文化がある台東に引っ越してきたアーティストが、ここに住む青年に自分たちの故郷の素晴らしさを伝えたいという気持ちを作品に込めており、彼の大きな金属彫刻の海は自分自身が感じた南廻の無限の可能性を表しており、彼の思う南廻を象徴しています。

14のインスタレーションには「ここから進む」といったテーマが指定されており、パイ湾族語では「Sicevudan」と言います。このテーマに沿って作られた作品たちは文化の架け橋となり、人々を結びつけることでしょう。そして芸術祭は南廻エリアのあらゆる場所から芸術家を引き寄せ、その中で、祖母から教わった織物の技術を使って駅の近くのビーチを彩ったり、村全体が一丸となって作品に取り掛かり、その作品の9割が村民の手によって作られたものもあります。さらに外国籍の芸術家も今回のプロジェクトに参加され、彼の作品からも様々な文化からアイデアをもらい、特にオーストロネシア文化の中から異なる物を取り入れ、砂の彫刻で表現されています。

コロナ禍が緩和された暁には、ぜひ南廻に足を運び、ご自身でここの作品たちやこの地の魅力をご体感ください。

コロナを乗り越え Starry Taitungイベント再開

コロナウイルスの感染者数がだんだん下がり、感染対策規制も緩和された中、国内で旅行したい方も少しずつ増えてきました。そこで台東県政府も人気イベント「Starry Taitung」最も美しい星空を再開することを決定しました。イベントは9月から10月の期間中に7回開催される予定で、9月4日を皮切りに杉原湾でスタートされました。

今年のスタートはやや遅めの9月ですが全ての始まりは2018年まで遡ります。この年に台東県政府は県内で最も星空が美しく映える場所を県民や専門家の方とともに選抜を行い、計14箇所の星空スポットが選ばれました。さらに天文学者による天体観測キャンプやワークショップ、そして初めての星空ナイトコンサートが開催されました。翌年から2020年ではさらにイベントの規模を拡大し、まずは『朝はバルーン、夜は星空』を楽しめる台湾国際バルーンフェスティバルとのタイアップイベントを行い、ワークショップに加えこの年から星空ガイドの育成訓練が始まります。そして天文学者の解説とともに行われる天体観測キャンプの回数も増え、星空ナイトコンサートも7回開催され、一躍して台東県の目玉イベントになりました。

2021年はコロナ禍の第二波が台湾全体を襲ったため、国内各地を含め台東も様々なイベントの開催を見送ることになってしまいましたが、ようやくこの「Starry Taitung」最も美しい星空が復活しました。星空ガイドは今までとちょっと違い、予約制で開催されており、参加者数が例年より限られています。星空ナイトコンサートは延期になったものの、最終的には開催することができ、今年はなんと初めて緑島で行われます。原住民族の伝統歌謡からオーケストラ、そしてポップミュージックからロックバンド、さらにアカペラといった様々なジャンルの音楽をコンサートで楽しむことができます。

そして今年のイベントにはもう一つ大きな使命があります。今後の環境に配慮し、子供たちの未来に美しい地球を残すために持続可能な開発目標(SDGs)に台東県も取り組んでおり、このイベントの運営をISO 20121(環境に優しい持続可能なイベント運営のためのマネジメントシステム規格)の認定を受けています。美しいものを美しいまま次の世代へと残せるよう、努力を重ねていきたいと思います。

いくつもの困難を乗り越えて
生まれ変わる杉原湾

国内の感染状況が緩和した現在、防疫とレジャーの需要をふまえ8月24日より規制が調整され、台東県の管轄内に位置する水域内ではソーシャルディスタンス・活動前後のマスク常時着用・検温・手指消毒・実名登録など守った上で水泳やシュノーケリング、スキューバダイビングなどのマリンレジャーを行うことができます。台東でマリンレジャーと言えばたくさんのエリアを思い浮かびますが、中でも特別な存在が「杉原湾」になります。

杉原湾は台東市から北に向かっておよそ12キロの卑南郷に位置しており、県内唯一の海水浴場でもあります。都蘭海湾の南縁で1キロ以上に広がるこの砂浜は本来アミ族加路蘭部落の伝統領域であり、現地のアミ族の方は「Fudafudak(キラキラひかる)」と呼んでいます。木目細かい砂に平坦な地形、そしてきれいな水に惹かれて親子で海を満喫して姿も多々見ることができ、観光客にも大ウケです。沿岸は生態系にも恵まれ、様々な両生類を見かけることができます。

管轄が県庁に返還され、本来今年(2021)の6月末にリノベーションが完成し、夏休みには全面的に再開できる予定でしたがコロナ禍の関係で延期になってしまいました。今回のリノベーションでは浸食されていた桟道を修復し、洗面所やトイレを増設、さらにシャワールームやロッカールームを作り、観光客や県民がもっと心地よく使用できるように様々な工夫が施されました。さらにブイロープを張り、監視員やライフセーバーを常駐させ救急セットも備え、安全面でもたくさんの配慮が見れます。

夏もそろそろ終わりが近づいてきています。県内でマリンレジャーを楽しみたい場合、所轄機関の規則に従う上で条件付きでウィンドサーフィンや水上スキー、サーフィン、パラセーリング、ジェットスキー、カヌー、ラフティングボート、バナナボート、ラバーボート、曳航式フロート、ウォーターバイク、ハンドボート、カイトサーフィン、SUPなどを行うことができます。県庁も防疫対策の実施に対するパトロールを行い、CDCの最新情報に基づいて規則の調整や検討を行います。

Coming Events

Sep Oct Nov
  • 東海岸大地芸術祭 月光海コンサート
  • 2021南廻芸術祭Sicevudan
  • 2021 Starry Taitung スターツアー
  • 2021 台湾国際バルーンフェスティバル
  • 2021 小野柳ナイトツアー
  • 2021 Starry Taitung ナイトコンサート・卑南杉原湾
  • 2021 Starry Taitung ナイトコンサート・海端ブヌン文化博物館
  • 2021 Starry Taitung ナイトコンサート・旧鹿鳴橋レクリエーションエリア
  • 2021 Starry Taitung ナイトコンサート・長濱八仙洞
  • 2021 Starry Taitung ナイトコンサート・緑島人権記念公園
  • 2021南廻芸術祭 Sicevudan
  • 2021 Starry Taitung スターツアー
  • 2021 Starry Taitung ナイトコンサート・大武尚武海浜公園
  • 2021 Starry Taitung ナイトコンサート・関山親水公園
  • 2021 台湾国際バルーンフェスティバル
  • 2021 小野柳ナイトツアー
  • 台東スローフードフェスティバル
  • 2021南廻芸術祭Sicevudan
  • 2021 Starry Taitung スターツアー
  • 2021 小野柳ナイトツアー
※新型コロナウイルスの関係により変更がある可能性があります。詳しくは各主催者のホームページなどでご確認ください。