Taitung Times Vol.04.2022
スマートな台東
 広がる利便性 貴方の暮らしや旅をもっと快適に
台東は常に未来に向けて着実に進んでおり、テクノロジーを使ったインフラの面でも他に劣ることのない成績を見せております。一つの大きな例として、台北で開催された2022年Smart City Summit & Expoの自治体部門でスマートシティ賞を獲得しました。

南港エキシビションセンターで開催されたこのイベントはスタートアップを始め各自治体や台湾の大手企業が出展され会場は賑わいました。台東県政府のブースにはTTFree・TTPushの台東コインシステムとQuickClicの統合、旅行台東スマホアプリ、5G遠隔医療およびファーストレスポンダー向けの5Gソリューションの展示がありました。スロバキアからの代表団も当県のブースに関心を持ち、台東のスマートシティに向けた努力を紹介することができました。

台東は県域が広大なため、コミュニケーションの面でもインターネットに大きく依存しています。そこで解決策として当県はTTFreeという無料のWi-Fiを設置し、街中のみならず学校や病院、商業施設などで使用することができ、農村部と都市部の格差を縮小するのに役立っています。さらに最新の情報技術を取り入れることによりオンラインレッスンやeコマース、そして観光の開発が促進されます。このネットワークは台東県民と観光客に追加サービスを提供するためのバックエンドとして機能し、ビッグデータを収集・分析するためのハブとして800を超える無料のWi-Fiホットスポットを使用することにより、地元企業にとってより多くのビジネスチャンスを生み出す「人々の流れ」を作ることが期待されています。いずれも地域経済をさらに活性化させ、TTFreeサービスの範囲を拡大するためです。最終的な目標は政府のための「Eガバナンス」、企業のための「デジタル経済」、そして一般市民のための「デジタルライフスタイル」に役立つことです。

TTFreeは人々のニーズを満たすだけでなく、台東をもっと便利な未来に導くための革新的なインフラとしてこれからも精進して行きます。そこから派生したとも言えるTTPushは、TTFreeの実用的なアプリとして機能し、フリーWi-Fiに接続することにより誰もがそのサービスを使え、まったく新しいスマートなライフスタイルを体験することができます。また、Eガバナンスの考え方と連携して「データパワー」を推進するメカニズムとして「政府によるナッジング」イデオロギーを使用することにより、提供される公共サービスの範囲と深さをさらに拡げます。そしてスマホアプリであるTTPushはローカルニュースや県庁の掲示板としての機能以外にTTコインを利用して台東の商品やお土産を購入することもでき、路上駐車料金の支払いにも使えます。

台東県政府はスマートガバナンスを実行する方法を常に探究し、さまざまなアプリを開発・実装し、県民が誇れる台湾へのゲートウェイとして進化し続けます。

台東暮らし
 路地でバーベキュー!台東の道路事情

このコーナーは私が日本人として台東での体験や感じたこと、エピソードなどを綴る文化観察系の記事:「顧問コラム」になります。今回のテーマは「台東の道路事情」、ご覧ください。

台東はいい意味であなたの想像を超えることがたくさんあります。さまざまな民族が暮らしている台東の道路を見るだけで、住民の皆さんがお互いに対しとても寛容な楽園であることがわかります。町をざっと見てみると、路地でバーベキューしている人たちだったり、近所からカラオケが聞こえてきたり、道路側に洋服が干されていたり、果物や大根の天日干しだったり、或いは自家製の漬物や農園で採れた野菜を売る人々が台東の交差点や道路によく見ます。あなたはその合法性を疑うかもしれませんが、それはさておき、運転手は決してクラクションを鳴らさず、住民は決して不平を言うことはありません。

台東の暮らしは台湾の他の地域に比べ少しゆっくりなペースになり、前庭や裏庭がないため、住民は休憩、仕事、娯楽のために道路を使用することが多々あります。簡単に言えば、道路は住民共有の公共スペースであると相互に理解されているのです。運転手に露骨な障害があるにもかかわらず、住民は道端での活動を中断することなく生活を謳歌します。さらに動物でさえ、楽園での暮らしを把握しています。犬は交差点や道路の真ん中で四つん這いで横になり、通り過ぎる歩行者や車を無視して日光浴をします。犬も人も自由な暮らしを過ごせることを目の当たりにしたあなたは自身の生活を思わず振り返りたくなることでしょう。誰もこのすでに完璧でのんきなライフスタイルと態度を混乱させたくありません。

農民ももちろん同じく、動きの遅いトラクターなどを一般道路で走らせます。普通ならさまざまな規制がありますが、農民はそれが義務であるとは感じておらず、地元の人々は農業が台東の中心にあることを知っているので、誰もが慣れております。高齢者は皆王様、モビリティスクーターで通りを「クルージング」し、世間を気にせず美しい景色を眺める台東の高齢社会のこの17.5%の人口は皆VIPです。信号機はルールでなくあくまで参考用、無差別に停止することが彼らの特権です。しかしこれは嫌味でなく、既に台東の人々の中に浸透しているからです。我々もいつか年をとると思うと、自分もこのように理解されたいのではないでしょう。

どのような人生を歩んできたとしても、台東で唯一重要なのはあなたがここにいるということだけです。地元の人の掟をぜひ体感してみてください。のんびりここの暮らしを感じたら、満足感を得られ、他の台東の住民とぴったり合うことでしょう。さぁ、今すぐこのパラダイスへ。

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台東スポットライト
 より多くの命を救う 5G医療
台東は長い間県民の平均寿命が国内各地よりも短い問題に苦しみ、医療スタッフと資源の不足から大きな地理的な問題もあり、どうしても乗り越えにくい難問がたくさんありました。しかしこれらの問題は知事や県庁の努力のもと、台東の医療サービスにゆっくり着実な変化が見られました。

台東県は他県と比べユニークな狭長な地形を持っており、西台湾の地域とは全く異なっております。県内の2つの主な病院は台東市にあり、遠隔地の町から病院までの距離は長く、タイムリーな緊急援助を行うことは今まで不可能なことがよくありました。その結果、地元のファーストレスポンダーは西台湾のEMTシステムと同じ様にオペレートすることができません。台東県出納局によると、人口の分布はとても不均等な状態にあり、県全体の人口の48%が台東市に集中しており、残りの109,000人は台湾で3番目に大きなこの県の各地に散在しています。しかし乗り越えられない課題こそ革新的な思考を生み出し、解決策を開拓する機会を提供します。

県の医療資源が持続的に不足している中、知事は他の医療機関との協力を拡大することに力を注げ、これまで高雄医学大学と義大医院は台東県各地の衛生所と協力して、遠隔地の衛生所に医師を配置してきました。さらにすべての衛生所に5Gが搭載され、主要な病院との遠隔医療相談が可能になりました。さらに長距離の生活支援を強化するため、新たな技術と専門的なトレーニングが続々配置され、モバイル緊急治療室(MER)も導入されました。エリートEMTは病院スタッフにライブビデオフィードを提供するボディカメラからデータを即座に送信できるワイヤレスECGまで、さまざまな新しい医療技術を使用するように訓練されています。より多くの知識を身につければ、患者の病状に対し瞬時に正確な診断をし、適切な処置をすることでより多くの命を救うことができます。台東県消防局によると、MERが配置される様になってから台東県は蘇生率を2006年の6%から2022年には33.8%に引き上げました。

当県は患者さんと医師の距離に関係なく、タイムリーな医療を提供するための基盤を強化してきました。パートナーシップと技術の先駆的な実装により、台東は長距離の病院前蘇生率の先頭であるだけでなく、将来の長距離医療ソリューションのパスファインダーにもなることでしょう。

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イベント カレンダー

03/05~03/06
  • 2022 延平郷観光射耳祭
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