台東のエコライフを満喫できる縱谷低炭素生態ツアー

美しい山と川を持つ花東縱谷を更に知るため、今回は台東の生態系について学ぶことのできるツアーをご用意しました。私たちと一緒にサイクリングに出かけ、自然生態を探索し、地元料理を堪能しましょう。このツアーによって皆さんが美しい台東の大自然と向き合い、我々と一緒にこの土地を持続的に守ってくれることを願っています。( 写真提供: IG@ys_li )

一日目:池上生態探索ツアー.魚と米之鄉を知る

2.2大坡池划船

一箇所目:大坡池に暮らす生態について知ろう

「台東十景」の呼び名がある大坡池は池上断層の動きによって形成された窪地で、台湾で唯一の内陸湿地でもあります。景観エリアの面積45ヘクタールのうち、水域面積は27ヘクタールにも及びます。主要水源は新武呂溪の伏流と人工河川からの水流で、これは秀姑巒溪へと続く水源の一つとなっています。大坡池は風光明媚で詩に書かれているかのような美しい景色が楽しめる他、淡水の水草が茂るエリアでは豊富な生態系が育まれ、沢山の貴重な動植物が暮らしています。湖周辺の遊歩道でサイクリングや散歩をしながらそれらの生態系を観察したり、満開になった蓮を楽しんだりしつつ、時には訪れてきた野鴨や野鳥を眺めてみては如何でしょうか。(写真提供元:臺東縣政府)

  • 住所: 臺東縣池上鄉(臺9線322K地点を東側から入ってください)
  • 電話番号: 089-862-041
  • 平均滞在時間: 2時間
臺東縣政府提供 環鎮自行車道

二箇所目:池上環鄉サイクリングロード

白い雲と青い山、池上環鄉サイクリングロードで風を受けながらゆっくりと進み田畑から溢れる稲の香りを嗅ぐのは池上を最高に楽しむ過ごし方と言えるでしょう。池上環鄉サイクリングロードは全長33.74キロ、池上らしさが溢れる観光スポットに整備され、道は平坦で走りやすい作りになっています。今回のルートは大坡池の東側からスタートして浮圳道路沿いの美しい田園風景を楽しみながら進み、途中錦園洗衣亭(昔の洗濯場)と大井戸で過去の農村聚落の生活習慣について学びましょう、興味があれば6メートルの高さがある景観台に登って、一本の電柱もない500ヘクタールの美しい稲田を眺めましょう。(写真提供元:臺東縣政府)

  • 住所: 臺東縣池上鄉豐澤橋
  • 電話番号: 089-862-041
  • 平均滞在時間: 2時間
池上圳進水口生態園區1ok@berkut6262

三箇所目:池上圳進水口生態園區

池上は米の里として知られており、多くの居住者が農業に従事していることからも灌漑事業はとても重要視されています。池上圳は池上の重要な水源地で1015ヘクタールの灌漑面積を誇り新興、大埔、錦園、福原等のエリアをカバーしています。池上の稲田に通じる水源をその目で見たいのであればサイクリングロードを通って池上圳進水口生態園區を訪れると、卑南溪の近くに位置する新武呂溪から流れ出た水流を鑑賞できます。園内では休憩所やリサイクル活動の教育施設、遊歩道、蓮池、東家などがある他、入水口にある魚道で魚の生態を観察することができます。静かで落ち着いた環境で流れる水の音や鳥の囀りに耳を傾け心身ともにリラックスしましょう。(写真提供元:IG@berkut6262

  • 住所: 臺東縣池上鄉中山路97號
  • 電話番号: 089-862-041
  • 営業時間:1時間
池農1

四箇所目:池農田媽媽養生美食餐坊

「田媽媽」とは農業委員会が農村で暮らす婦女子の就業支援として地元の特産品を生かして立ち上げたレストランや販売所を指し、池上郷農会が支援する池農養生美食餐坊はそこで働くほとんどのスタッフが客家人であることから客家料理を提供するレストランとして知られています。地元で採れた旬の食材に認定を受けた良質な池上米を使い、調理は「三低一高(低オイル、低塩、低砂糖に高食物繊維)」を原則として作られています。健康に良く美味しい食事というのは簡単に実現できるものではありませんが、池農田媽媽養生美食餐坊は「十大山海台菜餐廳(台湾山海料理レストラントップ10)」を受賞しておりどのメニューも素晴らしい味わいです。またレストランはエコロジー活動認定レストランの認証も受けており、エネルギー節約や食材ロスに取り組む原則を守って営業を行なっていて、食べ残しがある場合は環境に優しい持ち帰りの提供も行なっています。(写真提供元:FB@池農田媽媽養生美食餐坊

  • 住所: 臺東縣池上鄉新興村7鄰85之6號
  • 電話番号: 089-865-936、0928-863-343
  • 営業時間:11:00–14:00
筆筒樹景觀民宿(1)

五箇所目:筆筒樹景觀民宿に泊まる

充実した一日を過ごした後は鹿野でエコ旅店認定を獲得している筆筒樹景觀民宿に泊まりましょう。山に囲まれた静かな環境で、沢山の植物が植えられた庭園に出れば無限に広がる緑色に包まれているような気持ちになることができます。喧騒から離れた静かな場所に建てられた三棟の宿泊施設には二人部屋、四人部屋、五人と六人部屋が用意され、フローリングと木材家具を使用したシンプルで清潔な内装は宿泊者に快適な空間を提供しております。環境保護活動の一環として連泊中のベッドシーツとタオルの交換を求めない宿泊客に対して5%の割引制度を行なっており、またこれらの活動を通して環境保護活動が普及してゆくことを願っています。(写真提供元:Agoda)

二日目:鹿野で生態観察ツアー.永安茶の香りと味を楽しむ

立品有機茶園(1)

一箇所目:立品有機茶園で客家擂茶(レイチャ)を体験する

お茶を飲むのは好きだけれど苦いのは苦手、それにお茶を飲む事で眠りにつけない、胃が痛くなるのも怖い。立品有機茶園のオーガニックティーは甘くて渋みがなく、体に負担をかけることもありません。オーガニックティー農園の認定を得た茶畑は3-5年休耕する必要があることは世間ではあまり知られていない事実です。またここで生産されているオーガニックティーの茶葉は10年以上無農薬で育てられていて農薬汚染を心配することなく安心していただくことができます。永安村に位置する立品有機茶園で取り扱っている茶葉は品種が豊富でお客さんに合わせた商品をオーナーの奥さんが選んでくれます。それ以外にもオーガニックティーが環境に与える影響やお茶から感じられる自然な風土の味わいについての話を語ってくれます。他にもここでは臺灣客家擂茶(レイチャ)の体験試飲をすることが出来るようになっていて、天然食材がミルクティーやコーヒーの風味へと変化してゆく面白い体験をすることができます。(写真提供元:FB@立品有機茶園

  • 住所: 臺東縣鹿野鄉福鹿路213號
  • 電話番号: 089-551-607
  • 営業時間:08:30–19:00
  • 平均滞在時間: 2時間
  • ウェブサイト: ファンページ

Dsc06024

二箇所目:玉龍泉生態步道

休暇になったら郊外へ、山林を散歩しながらフィトンチッドを浴びて日々の生活の中で蓄積したストレスを解き放ちましょう。全長1100メートルの玉龍泉生態步道は聖安宮階梯步道、玉龍泉溪畔步道と高台林蔭階梯步道の三段に分かれており、全行程一時間程で歩き終わります。途中湧き水エリアや湿地生態エリア、渓流生態エリア、土壌保持教育エリアといった近距離で動植物を観察できる場所の他、カエル、沢蟹、淡水エビなどが生息している痕跡をみることができます。天然熱帯広葉樹林が育んだ豊富な動植物の生態、密集した木々が作り出した緑のトンネル、清々しい空気、大自然があなたを癒してくれます。(写真提供元:臺東縣政府)

  • 住所: 臺東縣鹿野鄉永安路412號
  • 電話番号: 089-552-224
  • 営業時間: 09:00–17:00
  • 平均滞在時間: 2時間
傅姐風味餐1ok@benson Cheng1216

三箇所目:正一茶園田媽媽傅姐風味餐

鹿野は「紅烏龍茶の里」と呼ばれており、この場所を訪れたならお茶をいただくだけではなく、茶葉を利用した創作料理もお試ししてはいかがでしょうか。正一茶園田媽媽傅姐風味餐と池農田媽媽養生美食餐坊はどちらも農業委員会が支援しているお店でどちらも綠色餐廳認證(グリーンレストラン認証)を受けています。この二つのお店の違う所は客家料理と部落料理の調理方法を組み合わせていること、そしてオープン以来の人気メニューである紅烏龍茶を使用したメニューです。紅烏龍茶を使うとほのかな甘い茶葉の香りがすると同時に食材の風味を引きたててくれて驚くような料理に仕上がります!他にもレストランでは旬の食材を取り入れた鹿野玉米雞、薑絲炒大腸、客家米食などの客家料理を提供しています。どれも味、色合い、香り全てが揃った絶品料理です。(写真提供元:IG@benson_cheng1216

仙人掌(1)

四箇所目:仙人掌鄉土工作室

鹿野という地名の由来はご存知ですか?熱気球や紅烏龍茶以外に鹿野には何があるのでしょう?もし鹿野を気に入っているのならば仙人掌鄉土工作室を訪れてみてください、この土地にまつわる物語を知ることができます。仙人掌鄉土工作室は1999年に開設された鹿野地区だけの資料を集めた文化歴史資料室(オフィス)、2006年に社会的企業へと転身し、東台湾の地方創生を長期スパンで考えた地区農村の活性化や生態ツアーなどの文化事業を取り行っています。永安社區の活性化や鹿野マラソン、玉龍泉生態步道、武陵綠色隧道(緑のトンネル)といった観光事業を執り行ってきた重要な担い手です。仙人掌鄉土工作室は現在主に応接室として使用されており、他にも鹿野に関する資料展示や鹿野の農産品を使った名産品、出版物などを見て回ることが出来、鹿野の素晴らしさを体験できます。(写真提供元:FB@仙人掌鄉土工作室

  • 住所: 臺東縣鹿野鄉永安路75號
  • 電話番号: 089-552-224
  • 営業時間: 09:00–17:00
  • 平均滞在時間: 1時間
  • ウェブサイト: ファンページ

臺東縣政府提供 新良濕地(1)

五箇所目:新良濕地

青い空と緑の大地に美しい湖。平日は人がまばらな新良濕地は白鷺達が羽を休める絶好の場所になっています。ポストカードのように美しい風景と幻想的で静かな雰囲気が訪れた人々を穏やかな気持ちにさせてくれます。広大な新良濕地はSDGs活動の成果でもあり、付近の村落で発生した汚水問題を解決してくれています。鹿野郷遂と卑南溪、鹿寮溪の合流地点の土地に親水公園を作り大王蓮、オオカナダモや睡蓮といった浄化作用のある水生植物を植えたことにより豊富な生態系が生息する環境保護能力のある土地へと変化を遂げ、現在では様々な種類の鳥や魚、貝類が生息する生態オアシスになっています(写真提供元:臺東縣政府)

  • 住所: 臺東縣鹿野鄉瑞隆村河辺の水路脇
  • 営業時間: 1時間
臺東縣政府提供 瑞源二層坪

六箇所目:二層坪水橋(二層式水路橋)

二層坪水橋は又の名を「水が流れる橋」、「縱谷版『水の逆流』」と言われており、これらの名称のおかげで沢山の人が訪れる聖地となっています。灌漑を目的としたこの二層式水路橋は先人が豐源圳の第十支線水圳水源に高さを出す為に作られ、その後損傷や漏水により新しく作られた水道橋へと置き換えられました。緑色が美しい田んぼの中に伸びるピンク色の橋は目を引く美しさで、高さがあるとは言え視界を遮るほどではない為広大な稲田の風景の邪魔になりません。この場所は一月にはコスモス、四月には緑色の稲田、六月には黄金色になった稲田、休耕時には放水された水面が天然の鏡のようになり一年中美しい風景を楽しめます。(写真提供元:臺東縣政府)

  • 住所: 臺東縣鹿野鄉瑞隆村坪頂路45巷8號
  • 電話番号: 089-326-100
  • 平均滞在時間: 1時間

三日目:龍田でのんびりサイクリング.個性的な茶畑の風景

臺東縣政府提供 龍田單車

一箇所目:鹿野龍田サイクリングロード

緑には素晴らしい癒しの力があり、私たちの五感を開き、人と自然が持つ繋がりの大切さを思い起こさせ心地よい気持ちにさせてくれます。緑が持つ癒しのパワーを体験したいのならば龍田國小からスタートして龍田サイクリングロードを走りながら村の中をまわりましょう。全長7.2キロ、茶畑や稲田の農風景や緑が青々とした縱谷山岳を見渡せるサイクリングロードの途中にある1キロほどの長さの小葉欖仁隧道(トンネル)は緑の生い茂った道を風に吹かれながら駆け抜けるのが心地よいポイントです。龍田村は昔日本人の移民村だった為、道なりには日本建築の面影が感じられる古民家が並び、まるで古き良き日本の農村を走っているような気持ちにさせてくれます。鳥や虫の囀りに耳を傾け静けさの中に身を沈めれば心が落ち着くことでしょう。(写真提供元:臺東縣政府)

  • 住所: 臺東縣鹿野鄉龍田村
  • 平均滞在時間: 3時間
翠蝶園(1)

二箇所目:翠蝶園で蝶々の里へ足を踏み入れよう

龍田村は台湾で初めて蝶類の復活・育成に成功した生態村、春から夏にかけて村の至る所で蝶が舞う美しい情景を見ることができます。龍田村の農民達は二十年前から蝶類の復活・育成活動を開始し、村内十数箇所に蝶が長期間暮らす為の温室が用意されています。龍田蝴蝶村の秘密を知りたいのなら翠蝶園が開催する生態ツアーに参加しましょう、翠蝶園には蝶が好む花や木々が植えられており、蝶が舞い踊る植物園に足を踏み入れればその美しさに驚くことでしょう。オーナー自ら植物やその種子について解説してくれて蝶々の生息地について知ることができますよ。他にも園内には種子や木の棒、ドライフラワーなどから作品を手作りする楽しいDIY教室や環境保護の為のエコ活動や資源のリサイクルに関する情報発信も行なっています。(写真提供元:FB@翠蝶園

  • 住所: 臺東縣鹿野鄉光榮路202號
  • 電話番号: 0922-701-433
  • 営業時間: 09:00–21:00
  • 平均滞在時間: 2時間
  • ウェブサイト: ファンページ

古早人2ok@taitung Happy Fruit

三箇所目:古早人ㄟ厝にてランチ

古早人ㄟ厝は龍田村にある竹を利用したレストランで、昔ながらの三合院スタイルで周囲を伝統的な赤色の煉瓦で作られた壁で囲まれており、このレストランで食事をしていると昔懐かしい風景の中に佇んでいるような気持ちにさせてくれます。古早人ㄟ厝では地元で採れた紅烏龍茶やパイナップル、地鶏などを斬新な手法で調理した健康的で美味しいおまかせ料理を提供しています。注意:食事は予約制です(写真提供元:IG@taitung_happy_fruit

  • 住所: 臺東縣鹿野鄉光榮路241號
  • 電話番号: 089-550-497
  • ウェブサイト: ファンページ

鹿野區役場ok@jeff8345521

四箇所目:鹿野區役場

1937年に建てられた鹿野區役所(区役所)は台東県で唯一残存している役場建築物です。「役場」とはみなさまお馴染みの公務員オフィスを指し、「区役場」は日本統治時代に作られた現在でいう所の区役所に相当します。この古い建築物は2016年に歴史建築として登記され地元ボランティアのお手伝いにより補修が行われ、木造の骨組みや門構、畳といった日本建築の特徴の残る懐かしさを感じさせる作りになっています。鹿野區役所は現在龍田蝴蝶保育協會がレンタルして文芸カフェとして営業しており、音楽会やマルシェ活動が開催される場所となっています。(写真提供元:IG@jeff8345521

  • 住所: 臺東縣鹿野鄉光榮路135號
  • 電話番号: 089-551-485
  • 平均滞在時間: 1時間
  • ウェブサイト: ファンページ