飛魚季の蘭嶼旅行のご提案—蘭嶼の魅力を体験できる期間限定イベント

蘭嶼は世界的に有名なダイビングスポットというだけではなく、タオ族が長きにわたり居住地としてきた場所でもあり、彼らの独特な部落文化がこの島を活気付けてています。その中でも飛魚祭はタオ族の重要な祭典で、この独特の伝統文化は台湾の重要民族文化資産として登録されています。飛魚祭期間中の普段とは違う観光の見所を知りたいのなら一緒に蘭嶼を訪れましょう!出発前にこの記事にある蘭嶼島の交通事情を参考にしてください!

蘭嶼飛魚季とは?いつ頃から始まったの?

飛魚季の由来には不思議な伝説が残っています。部族の人々が飛魚と他の海産物を一緒に煮炊きした際、長老が飛魚を捕獲する予知夢を見たことから飛魚のシーズンに守るべき禁忌事項や食べ方などについて広く知らしめることになったのです。飛魚季に行われる祭事には信仰や宇宙への観念なども反映されており、タオ族の持つ祖先から伝わってきた生活の知恵が現在の飛魚の捕獲活動に繋がっていて禁止されている事項にはタオ族の自然に対する畏怖の気持ちが現れていることがわかります。清く正しい心を持ち、人と自然が共和することでこそ人類は安定して食物を得られるということをこの活動を通して知ることができます。飛魚季の風習は数百年部族間で口伝により伝わったもので、祭事の開催時期はタオ族の伝統的な暦法である「夜暦」(kapowan)と西暦により算出され、八ヶ月間を三段階に分けて開催されます。(写真提供: 臺東縣政府)

  • 飛魚季招魚祭:「夜曆」最初の一ヶ月目に開催(西暦2-3月頃)
  • 飛魚季收藏祭:「夜暦」三ヶ月目から五ヶ月目(西暦4-6月頃)
  • 飛魚季終食祭:飛魚への敬意から中秋節以降飛魚は食さない

儀式全体は「夜暦」の八ヶ月目(西暦9月頃)に終了します。

飛魚季における蘭嶼の五大禁忌事項

飛魚季シーズンの蘭嶼では下記の飛魚季節禁忌事項を守り、住民に迷惑をかけないようお気をつけください。

禁忌(一):飛魚季期間は海辺での水遊びや水泳、シュノーケリング、ダイビング等の水上活動は禁止となっています

禁忌(二):海に向かって石を投げて飛魚を驚かすことがないよう気をつけましょう

禁忌(三):漁港で喧嘩をしたり悪口を話したりしないよう注意しましょう

禁忌(四):拼板舟(チヌリクラン)や漁船に触れることのないようお気をつけください

禁忌(五):住民が暮らす地域にある飛魚の作業場や魚の干場に足を踏み入れないでください、魚とりの道具に手を振れることは固く禁じられています。(写真提供: 臺東縣政府)

  • 野銀部落1ok@chrishuang Tw31
  • 野銀部落2ok@chrishuang Tw31
  • 野銀部落3ok@chrishuang Tw31

飛魚季の特別なツアー(一):野銀部落で伝統的な地下屋を訪問しよう

飛魚季の時期は海に入ることができません。期間中に蘭嶼を訪れたのなら野銀部落を訪れ地下屋を訪問し、蘭嶼の地理や文化、歴史について知りましょう。野銀地下屋は蘭嶼だけにある坂道に1〜2メートルの深さがある地下穴を掘って建てられた半地下の建物で、高温・多雨で台風の多い熱帯海洋気候に適した作りの建造物です。地下屋はメイン部屋と作業部屋そしてベランダの三箇所に分かれており、土台を窪ませて作るメイン部屋は部族の人々が生活する重要な場所になっていて前方に来客を迎える時に使う広々とした空間が広がり、上下二層に分かれた作業部屋は道具の製作や食物の貯蔵などに使われています。木材・石・竹・茅葺などを使って建造されていて遮熱効果があり強風や日差しに強く、夏は涼しく過ごせます。注意:内部の訪問には部族の人の付き添いが必要です。また参観には費用が発生します。(写真提供: IG @chrishuang_tw31

飛魚風味餐ok@eveyi0822

飛魚季の特別なツアー(二):蘭嶼の飛魚料理を味わおう

蘭嶼グルメと言えば、最初に飛魚料理を思い浮かべるのではないでしょうか?飛魚季期間に蘭嶼を訪れれば朝から晩まで特別な飛魚料理を味わえます。朝は必食の飛魚飯糰(飛魚おむすび)、飛魚刈包(飛魚の蒸しパン包み)、昼は飛魚卵炒飯(飛魚の卵を使った炒飯)や飛魚ソースを使った飛魚乾醬拌麵(まぜ麺)、午後は風に吹かれて蘭嶼オリジナルの飛魚卵雪花冰(飛魚の卵を使ったかき氷)を食べ、夜はレストランで飛魚の一夜干しを使った料理をいただき、丸一日飛魚グルメを楽しんで蘭嶼を深く知りましょう。おすすめのお店についてはこちらの記事をご覧ください。(写真提供: IG @ eveyi0822

  • island-lanyu
  • 2飛魚季禁忌

飛魚季の特別なツアー(三):ランチの後はサイクリングで島を一周しよう

蘭嶼には椰油、漁人、紅頭、朗島、東清そして野銀の六大部落が存在しており、それぞれに特別な文化や特徴的な地景があるので、一日かけて回ることをおすすめします。島を観光しながらサイクリングして回る際はさまざまな角度から物事を見ることで旅は一層面白くなることでしょう。途中奇岩や怪石、素晴らしい海岸の景色を楽しめますし、蘭嶼の「住民」であるヤギがあなたのお供をしてくれるかもしれません。疲れたら靴を脱いで蘭嶼の特徴の一つである發呆亭で休憩をするなど自由な休暇時間を心ゆくまで楽しむことができるでしょう。飛魚季期間中は各家庭で飛魚を干している情景を見かけますが、住居付近に近寄り勝手に写真を撮ることがないようご注意ください。(写真提供: 臺東縣政府)

  • 夜撈飛魚1okyu An1230
  • 夜撈飛魚2okyu An1230
  • 夜撈飛魚3okyu An1230

飛魚季の特別なツアー(四):夜間の飛魚釣り体験

夜間の飛魚釣りは蘭嶼でしか出来ない体験!近年発足したこの人気アクティビティは4〜5月だけに参加できる体験で、参加者は集合場所の漁港を訪れライフジャケットを装着したら船長指導の下、水面から飛び出す飛魚を渡された網で掬います。捕まえた飛魚は宿泊している民宿などで調理をしてもらうか、急速冷凍して自宅への宅配することが可能です。飛魚釣りを間近で見たいのなら、見るのみにとどまらずその楽しさを自ら体験してみましょう。参加申し込みは宿泊先の民宿、もしくはお店などから行えます。(写真提供: IG@yu_an1230

地点:当日の海の様子を見て集合場所が変わります(紅頭港、龍門港、東清港)