リアル謎解きゲームで遊ぼう!土坂部落の奥深くへと進み、知恵を絞って攻略しよう

人一人を知るということはその人の個性や好きなもの、習慣を知っていることと同義である。同様にいくら原住民の部落を訪れたからといってもそこで食事をしただけでは彼らの生活のバックグラウンドにある文化について知ることはできません。土坂部落で暮らすパイワン族は現在でも厳格な社会階級制度を保っている数少ない部族であり、また台湾で唯一伝統祭儀である5年祭Maljeveqを保存している部落でもあります。部族の人々は旅行客が部落を訪れ彼らの文化や伝統について知り、またそれらの知識が生活の中に浸透してくれたらと願い、リアル謎解きゲーム・土坂KISAT JA實境解謎遊程を企画したのです。

“KISAT JA”はパイワン族語で部族のリーダーへの納税を意味しており、通常は年祭りや収穫期の頃に行われます。ゲームの参加者は頭目、巫女、戦士、平民といったパイワン族の社会階級制度に基づいたキャラクターの役割を与えられチームになってリーダーへ献上する納税品を完成させる為、3つの関門にチャレンジします。各関門には謎解きカードと指示カードがあり、内容は部落の農産物や手芸そして飲食文化と深く関係しています。ゲームを通してパイワン族の伝統であるKISAT JAが持つ文化的意義を知ることができると同時に家族や社会階級の間でしっかりと繋がれた部族の人々の関係性を理解することができます。

暖身活動

ゲーム行程(日帰りツアー)

午前:部落ツアー
午後:糯米酒の醸造(捌個零農場)→農業体験(Kina的小米田)→籐輪編み(小米學堂talem)

ウォーミングアップ活動:土坂部落ツアー

土坂部落には伝統的な原住民生活の特徴が残っており、大通りの両側には伝統模様が描かれ訪れた人々に文化の深さを体感させてくれます。ツアーは描かれた模様の解説から始まり五年祭、毛蟹の故郷の話、戦士の彫刻像そして三枚の岩で作られた石柱などについて語られ土坂部落の由来について深く知ることができます。続いて小米學堂へと移動して午後から開催されるゲームの簡単な説明を聞き、土坂金宿にて昼食をいただきます。

第一關

第一関門:糯米酒の醸造に挑戦

糯米酒は土坂部落の特産品で、祭儀等で使われる大切なものとして扱われています。爽やかで香り高く、作られた土地の良い風土や水を表すような味わいで、ここ以外では手に入れることのできない風味を持っています。この関門では皆で一緒に土坂の風味が感じられる醸造に挑戦しましょう。糯米をひっくり返しながら酒酵母の粉末を振りかけたものを瓶に入れ、お湯を注ぎきっちりと蓋をして一週間も待てば糯米酒の完成です!

第二關(2)

第二関門:部落の農作業体験

部落文化はお祭りやパフォーマンスだけではなく、日々の生活の細部にまでその文化は浸透しています。山間部に位置する土坂部落にとって農業は日々の生活の重要な部分を占めており、生活スケジュールは粟の収穫期に基づいて組まれ、耕作作業を通じて部落の階級制度や倫理観念を見ることができます。第二関門ではKina的小米田を訪れ、チームメンバーで草むしり、粟の穂のスケッチ、野生植物の記録と識別という三つの条件をクリアする為にそれぞれ分かれて作業を行います。労力が必要な過程ではありますが、チームメンバーと協力して農作業を行うことでチームワークが生まれます。

第三關

第三関門:土坂工芸の籐輪編みに挑戦

最後は最も難易度が高い挑戦です。小米學堂へと戻り籐輪編み製作に挑戦しましょう。籐編みは部落の重要な伝統工芸で贈り物のブレスレットや鍋敷、籠、背負い籠など作ったものはどれも生活と密接に関係しています。籐編みの関門では観察眼と技術そして忍耐力が試され、先生の教えを見ながら力の入れ方や編み方を一つひとつ学んでゆく集中力が求められます。籐輪編みが完成したら頭へ乗せ、その上に粟を乗せて周りを一周したらクリアです。

次回台東の南迴地区を訪れる際は是非この部落チャレンジゲーム体験を予約してパイワン族になりきり、土坂部落の精彩で独特な文化を探索しましょう。

(資料及び写真の抜粋:FB@臺東縣達仁鄉土坂社區發展協會